フリーランスという働き方をするようになって足かけ9年が経とうとしています。
病気で仕方なく、というところから始まったフリーランス人生が、まさかこんなに続くとは夢にも思いませんでした。
私がここまでフリーランスでやってこれられた理由は、
- 好きな人とだけ仕事をする
- キャリアチェンジを恐れない
- 貧乏が苦にならない
これらが要因かなーと思っています。
順に簡単にご説明しましょう。
●好きな人とだけ仕事をする
私はフリーである不安定さと引き換えに得られるいちばん大きなことが「自分で仕事を選べる」ことだと思っています。
仕事内容やギャラが基準になる方も多いと思いますが、私が仕事を選ぶ基準は「人」。「一緒に仕事をしたい!」と思う人からの依頼であれば、基本的に何でもします。
ギャラもほとんど気にしません。というのも、私が一緒に仕事をしたいと思うような人はほぼ必ず適正価格で仕事を依頼してくれるからです。
そして、自分が信頼している人が信頼している人は、やっぱり私も信頼できるので、人づてに仕事を増やすようにした結果、本当に怖いくらい仕事における対人ストレスがなくなりました。
対人ストレスがないと仕事に100%打ち込むことができるので、成果も上がりやすく、また次の仕事につながっていくという好循環が生まれます。
好きな人に「好き!一緒に何かやりましょう!」というのは、仕事においてもやっぱり少し勇気が必要ですが、そこは少々厚かましいくらい好意を示します。すぐに仕事にならなくても、気持ちを伝えておけばいつか願いが叶うことは珍しくありません。少なくとも恋の成就よりずっと簡単です(笑)
●キャリアチェンジを恐れない
私はWebプランナー・ディレクターとしてフリーランスのキャリアをスタートさせましたが、その仕事がほぼ100%を占めていたのは最初の3年くらいです。
リーマンショック後、プランニングが外注されにくくなり、またWeb制作業界がレッドオーシャン状態となってきたので、生活していくだけの単価維持さえ難しくなってしまいました。
そこで、全然関係ない分野でバイトをしたり、講師をしたりしていたところ、3年ほど前にソーシャルメディアに出会いました。もう絶対これは自分に合っていると思ったので、「ソーシャルメディア屋になる!」と決め、今日までそのキャリアを積み重ねてきました。
新しいことを学ぶことが好きで、変化を受容できるタイプだったことはフリーでやっていく上では大きなプラスだったと思っています。
●貧乏が苦にならない
フリーランスになると、どうしても収入に波があるので、たとえまとまったお金が入ってきてもなかなかパーッと使うことはできません。
そのストレスでフリーランスを断念する方もけっこういらっしゃるのではないでしょうか。私もフリーランスになってしばらくは本当に不安で、とにかくお金を使うことが怖くて、友達と遊びに行くこともできませんでした。
ただ、もともと物欲が薄く、こまめにムダを省くのも苦にならないタイプ。しかも自分の食いぶちだけ稼げばいいので、そのうちすっかり貧乏生活を楽しく続けるコツをつかんでしまいました。
さらに、好きな人たちと好きなペースで仕事ができるようになると、仕事上のストレスは「成果を出したい!」という前向きなプレッシャーくらい。そういう生活の中では金銭を使ってストレスを発散する必要もなく、低予算で十分楽しく暮らせてしまいます。
この貧乏耐性もフリーランスを長く続けられた要因の一つかなーと思っています。
もっとも、最近では「稼ごうと思った額しか稼げない」ことが身にしみたので、もう少し欲を出して、より大きな仕事をしていくようにしたいと思っています。あくまでも「好きな人とやる」という原則は変えませんが、現状に満足してしまっては成長できませんからね。
●最後に
フリーになるのは簡単ですが、長く続けるのはやはり相応の努力や工夫が必要です。まずは、人からどう見られたいとか、○○でなければならないとか、そういったことに縛られない自分なりの「スタイル」を見つけること。
今回紹介したのはいうなれば「ねこりんスタイル」ですが、私は今後もこの3つのコツを使いこなして、楽しくフリーランスとして生きていきたいなーと思っています。
これからフリーになろうと思っている方、フリーになったばかりでまだ不安な方の参考になれば幸いです。