(最後に追記があります。)
大手取引所が事実上閉鎖となり、大騒ぎの「ビットコイン」。ビットコインについては一度記事にしたいなーと思いつつ、仕組みをまだ十分に理解していなかったので、そのうち、と思っているうちにこんなことになってしまいました。
が、個人的に仮想通貨自体は問題点を改善して今後とも生き残っていくと思っているので、今のうちに思うところを書いておくことにしました。
●一万円札も本来はただの紙切れ
ビットコインとはどんなもので、今回何が起こったのかについては、上手にまとめてあるものが見つけられなかったので、ビットコイン マウントゴックスの検索結果から適当に拾い読みしてみてください。
ビットコインがここまで一気に普及したのは、そもそも現在の通貨も「実体」をともなっていないからです。一万円札なんてただ諭吉っさんが印刷された紙切れですよ?これ2枚で私の1ヶ月の食費がまかなえるのって、考えてみるととても不思議なことです。
「いや、お札はただの紙切れじゃないでしょ」と思うかもしれませんが、じゃあ、どうして私が「10,000円」と書いた紙には価値がなく、一万円札には相応の物品と交換できる価値があるのでしょうか。それはみんなが「国家が発行しているお札だから」という理由で「信用」しているからです。
つまり、現在の通貨はすでに「信用」を前提に取引が成立しているわけです。だから、それが紙切れからデータに移行したとしても、人々の心理的ハードルはそれほど高くありません。あとはどれだけ「信用」できるか、これに尽きます。
●「データ通貨」は今後も生き残る
今回の事件はビットコインの「信用」をひどく傷つけました。これでビットコインという名称での通貨は終わるかもしれません。でも、金貨が紙幣にとって代わられたように、「利便性」が勝るものはやがて問題を解決しながら普及していきます。
「データ通貨」(上で説明した理由で、「仮想通貨」という名称よりはこちらがふさわしいかと)はITによって急速に進むグローバル時代において利便性が高いことはすでに議論するまでもありません。むしろ今回の事件は改善を施すいいチャンスとなり、今後の普及を推し進める可能性すらあると思っています。
ということで、私も安くなったビットコインを買って、一攫千金狙いましょうかね。せっかく「马上有钱*」の写真も撮ったことだし(笑)
*「马上有钱」とは?
午年の今年、馬の上にお金を置いた写真をアップするのが中国で流行。中国語で「马上(馬の上)」に「すぐに」という意味があることに掛けたもので、すぐにお金持ちになるよ!というゲン担ぎ。
【2月28日追記】
すでに昨夜の段階で、ビットコインの相場が元に戻りつつあるとのニュースがありました。ちゃんと仕組みを理解している人々からすると、今回の事件はビットコインの「信用」にはあまり影響ないと考えているようですね。
中野 志穂(ねこりん)
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