投稿者「中野 志穂(ねこりん)」のアーカイブ

中野 志穂(ねこりん) について

IT業界に身を置くようになって10余年。最近は主にギーク中国語講座のねこりん。

中国でSIMカードを買った話

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2017年4月2日から7日まで中国の深圳に行ってきました。その話はまた改めて記事にしますが、今回は中国で買ったSIMカードがあまりに「使える」のでそれについて書こうと思います。

ずっと日割りSIM

今回の旅では中国本土でもローミングで使える香港のSIMを事前に用意していましたが、それとは別にワケあって中国のSIMを買いました。

ひとまず滞在期間だけ使えればいいと思って「短期SIMが欲しい」と言ったところ、勧められたのは100元で通話・通信料が50元分チャージされているというもの。1日もしくは500MBを1元として使った分だけ課金されます。

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中国联通(ChinaUnicom)日租卡

サイトでは30元となっていますが、ともかく、商品の仕組みは同じです。(私が買ったのは「外国人料金」だったのかもしれません…)

しかも後から追加でチャージすることも可能。ということは、チャージ分を切らさなければずっと同じ番号を使えるってこと?と聞いてみると、条件を満たせばOKとのこと。が、その条件がイマイチ理解できませんでした。本当は理解するまでがんばりたかったのですが、次の予定があったのでその日はひとまずそこでお店を後にしました。

日本に帰ってきてからサイトで商品を確認しましたが、毎月の費用が6元ということはわかったものの、その6元をどう支払えばいいのかよくわかりません。そこで、中国の方に助けを求めたところ、毎月末のチャージ残高が6元あれば大丈夫、とのことでした。

そういえば深圳のショップで有効期限を聞いたところ、毎月6、次も6、みたいな説明を受けましたが何が「6」なのかよくわかりませんでした。これは毎月6元の残高があれば維持できるということだったようです。

日本にいながらあれこれできる

残高があっても一定期間利用履歴がないと無効になるという話もあるので、試しに一度国際ローミングでSMSの送受信をしてみたところ、問題なくできました。

さらに調べてみたところ、残高確認もチャージも利用履歴の確認もすべてサイトでできる模様。早速試してみると確かに残高確認も利用履歴も確認できました。そしてチャージの支払いはAlipayのアプリから電話番号を入れ、金額を指定してあっという間に完了。

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国際ローミングもOKだし、Alipayがあれば日本からチャージもできるし、何よりとてもリーズナブルなので、これなら気楽にずっと番号を維持できそうです。

中国はスマホがないと生活できないと言っても過言ではないので、日本の「格安SIM」などとは比較にならないくらい便利で安いシステムがあるんだなーと嬉しくなってしまいました。

ひとまずこれで当分中国に行くときはSIMのことを心配しなくていいようです。

あ、でも、このSIMでは当然のことならがGmail、Facebook、Twitter、LINEなどのサービスは使えません。そこはご注意くださいね。

また、私が買った「日割りSIM」はChina Unicom(中国聯通)のものです。China Mobile(中国移動)など他のキャリアはまた他のプランがあり、値段も異なります。言葉の問題もあるかもしれませんが、買う時はできるだけ確認してから買いましょう。

ちなみに、私が中国聯通を選んだのはまったくの偶然ですが、2017年上半期の段階ではこの日割SIMがいちばん安く番号を維持できるというウワサです。

これから中国に行ってみたい方のご参考になるとうれしいです。

『現代中国経営者列伝』を読みました

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アジアをフィールドに仕事ができないかと模索するようになって早4年が経とうとしています。(時間が立つのは恐ろしいほど早いですね…。)

最近、少しずつ中国のIT関連の仕事に関われるようになり、ここは一度中国ITの「聖地」ともいえる深圳に行くべきだろうと思い、今年の4月に行ってきました。

帰国後、現地で参加した「ニコ技深圳観察会」の日本での同窓会があった際に、過去の参加者でジャーナリストの高口康太さんにお会いしました。間もなく『現代中国経営者列伝 (星海社新書)』という新刊が出版されるというので、早速Amazonの予約サイトを拝見すると、レノボ、ハイアール、ファーウェイ、アリババ、シャオミといった日本でもよく知られた企業の経営者の名前がずらり。「これは読まねば!」とすぐにポチっと購入ボタンを押しました。

「永不放弃(決してあきらめない)」の精神

読みはじめてすぐ、リズムのあるわかりやすい筆致で語られる経営者たちの物語にぐいぐいと引き込まれ、あやうく電車を乗り過ごしてしまうほど夢中になって読んでしまいました。

前半部分に登場する経営者はいわゆる「文化大革命」やその後の改革開放路線からの天安門事件、さらに南巡講話といった「激動」と一口に言っては気の毒なほど時代の荒波にさらされた世代です。

人並みに中国の近代史を知っているつもではいたものの、そこはやはり対岸の火事で、今回この本を通してはじめて実際にその社会の変化に翻弄される血が通った人々の生活や感情を思い知りました。

『現代中国経営者列伝』で取り上げられた経営者に共通して言えることは、どんな逆境にも決してくじけなかったということです。もちろんだからこそ今も生き残っているわけですが、その精神力の強さを示す数々のエピソードは圧巻の一言。

私が特に感激したのはアリババの馬雲の章でした。優秀だけど時代の荒波に…といったパターンが多い中、彼は勉強もそこそこ、さらには外見が原因で就職に失敗したこともあるそうです。そんな半生を過ごしたら、「オレの人生、どうせこんなもん」と腐ってしまうのが普通。ところが馬雲は決してあきらめず、腐らず、一歩一歩前進し、アリババを世界有数の企業に育てた今もなお前進し続けています。

私は父の急逝で中国留学の夢を果たせなかったという過去があり、そのことをいまだに恨みに思っていましたが、理不尽な仕打ちにも決してあきらめない中国経営者の姿勢を知り、文字通り自分の小ささが恥ずかしくなりました。今後馬雲と同じく「永不放弃」を座右の銘にして、自分なりに前に進んでいきたい、読み終わった後、そんなパワーが湧いてきました。

現代中国経済史をトレースするにも最適

私の感想としては何と言ってもくじけない精神に感銘を受けたことがいちばんですが、そういった感情的な部分を抜きにしても『現代中国経営者列伝』はこれから中国とビジネスを始めるという人には一読の価値があります。

現在の中国は共産党一党独裁のため、上からの通達で一気に社会が変わってしまうという歴史を繰り返してきました。そのため、経営者たちのストーリーもだいたいみな同じタイミングで転機を迎えます。それぞれまったく別々の物語でありながら、1冊通して読み終えた時には現代中国経済史の流れが一通り頭に入っていると思います。

最終章で触れられている次世代の経営者や中国で起こりつつあることはまだまだ萌芽にすぎず、それほど魅力的には映らないかもしれませんが、きっといつか「そう言えば最初に○○のことを知ったのはこの本だった」という展開が生まれてくるので、気になるキーワードはチェックしておくことをおススメします。

著者は実はあこがれの?メディアの「中の人」だった!?

最近、話題の本といっても内容が薄かったり胡散臭かったりすることが多く、本を読む機会が減っていましたが、久しぶりに夢中になって読書ができたのでうれしくて記事を書いてしまいました。

実はお会いした時には気付かなかったのですが、著者の高口さんは私が何年も前から定期的にチェックしているブログ『Kinbricks Now』の運営者でした。「中の人」は中国語にもとても堪能で、かつ極端な親中派でもない印象から、記事の内容についてとても信頼できると感じていたので、中国の情報を知りたいという人には必ずおススメしていました。

そんな方が書かれた本なので、面白くないはずがないですね。中国に関わる全ての人に読んでいただきたいホント、おススメの一冊です!!

Wechat(微信)公式アカウントが日本法人名義で取得可能に

Wechat

お久しぶりです。実に半年ぶりの投稿です。

いつもセミナーでみなさんに「SNSをはじめたら必ず決まった頻度での投稿を続けてください。」と言っているのに、本当に講師失格ですね。。

が!少し言いわけをさせていただくと、プロフィールにある通り、今後の展開としてずっとフィールドをアジアに広げることを考えていて、去年から少しずつその準備を進めていました。

今後はその関連情報も増やしていこうと思っています。

●Wechat(微信)って?

いきなりですが、最近よく「Wechat(ウィチャット:中国名は微信)」という言葉を耳にしませんか?これは中国でもっとも多くの人に使われているアプリの一つです。中国の方とお友達になったり、一緒に仕事をすることになると決まって「Wechatのアカウントを持ってますか?」と聞かれるほど多くの人が使っています。

日本でいうとLINEにあたるという説明がよく見られますが、自分の近況をアップしてお友達と共有する機能もとても盛んに使われているので、私はよくLINEとFacebookを合わせた感じのアプリと説明しています。

●中国ではWechat(微信)があれば生活できる!?

さらに、中国ではWechatpay(微信支付)と呼ばれるモバイル決済がとてもよく使われていて、電車に乗るにもコンビニで買い物をするにもWechatpayで支払をすることができます。しかも、QRコードをスキャンするだけという手軽さもあり、中国ではとても広く普及しています。

さらに、ニュースやお店の情報などもチェックできたり、各企業の公式ページに掲載された商品を購入することができたり、公共料金の支払いもできるので、Wechatさえあれば生活には困らないとまで言われています。

こういった生活上に必要なサービスの拡充でユーザーを囲い込む方法はFacebookもLINEも取り組んできましたが、今のところまだWechatほどの成果を出せていません。そういう意味では世界最先端の取り組みを実現しているアプリともいえるでしょう。

●Wechat(微信)の公式アカウントを日本法人名義で取得するには

これほど中国で大きな影響力を持つWechat。中国マーケットを狙う日本の企業にとってはもはや無視できない存在です。

そのため、公式アカウントを取得して情報発信をしたいと考える企業も増えていますが、従来は中国にある代理店に開設を依頼する必要がありました。さらに、運営者もその代理店名義になってしまいます。それではそのアカウントが正式なものかどうかはっきりしません。

そこで、最近になってようやく海外法人名義でのアカウント開設が可能になりました。と、サラッと書いてしまいましたが、これ「ついに!!」とい思われる方も多いのではないでしょうか。

晴れて公式アカウントが開設されればしっかり認証マークもつきますので、信頼度も抜群です。ただし、その分手続きはとても煩雑で、なおかつテンセントから認められた日本国内の代理店に依頼する必要があるので費用もかかります。

それでも待ちに待った日本法人名義でのアカウント開設が可能になったということで、現在多くの企業が開設手続きを進めています。

ご興味がある方はご相談に応じますのでぜひご連絡ください。
お問い合わせフォーム

●最後に

久しぶりの投稿が営業的な内容になってしまいましたが、この分野はまだ始まったばかりで今後どうなるのか私自身も正直わかりません。

ただ、ITやSNS運営に関する知識と経験があり、かつ中国語がある程度理解できる人材はまだまだ少ないので、私でお力になれるととてもうれしいと思っています。

今後も引き続き有益な情報発信をしていきますので、改めてどうぞよろしくお願いします!!

川崎市コンテンツ活用セミナーの講師を務めました

セミナー会場

先日お伝えした川崎市の「コンテンツ活用セミナー」が昨日(2016年8月31日)無事開催されました。ご参加いただいたみなさま、ありがとうございました。

川崎市の事業として過去に3回セミナー講師を務めさせていただきましたが、前回から引き続きご参加いただいた事業者様も複数いらっしゃり、一層身の引き締まる思いでお話をさせていただきました。

セミナーの講師は何度やっても慣れるということがなく、毎度とても緊張してしまいますが、今回も退屈そうな方はほとんど見当たらず(壇上から見ると退屈そうな人は残酷なくらいよく分かってしまいます…)、まずまず楽しんで聴いていただけたのではと思います。

それでもアンケートの結果を見ると「よくなかった」という方が1割ほど…。すべての方にご満足いただくのはなかなか難しいですね。ちなみに、「よくなかった」という方も次回のセミナーには「参加希望」か「検討する」だったので、まだ期待を持っていてくださると信じます!!

●SNSで最初にやること

せっかくなので、お話しした内容を一部ご紹介します。

もう何度もいっていますが、企業にとって今やSNSを使ったコミュニケーションリテラシーは必須です。なぜなら、リテラシーが低いがために会社の存続に関わる事態に陥るかもしれないからです。

まず、その認識を持っていただいた上で、次にSNSにどういった役割を担わせるのか、しっかり決めることが大切だというお話をしました。

SNS導入は新入社員を一人雇うようなもの。何をやらせるのか明確にしてあげないと、なかなか力を発揮してくれません。目的を絞り、数値目標を立て、ターゲットを定めます。ターゲットはなかなか一つに絞りきれないと思いますが、最初は思い切って絞ったほうがゆくゆくは広い層に情報が届くようになります。

それが決まったら次はどのSNSを運営するか検討します。各SNSの特徴をよく考えて選ぶことが大事ですが、できれば複数のSNSを導入したほうがより効果的。最近私がお勧めしているのは「ブログ+何か」の組み合わせです。どうしても一つだけ、ということであればFacebookページが無難でしょう。

●SNS運営上のポイント

簡単に開設できるのがSNSのいいところですが、続けるのはなかなか至難の技。ポイントはいろいろありますが、なんといっても大事なのは「絶対に続ける」という強い気持ちです。経営者の方は是非担当者に丸投げせず、モチベーション維持のサポートをしてあげてください。

また、定期的な効果測定は必須。これができていないとほとんど運営している意味がないというほど重要です。いい結果でも悪い結果でも、「成果」を目で確認することはモチベーション維持にもつながります。

●次回のお知らせ

次回の開催は10月12日(水)です。ご興味がある方は是非以下をご覧ください。
川崎市コンテンツ活用セミナー

次回はワークショップ的な取り組みをする予定です。ご期待ください!!

SNSセミナー(無料)を開催します

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久しぶりの更新がセミナーのお知らせで恐縮ですが、今年もまた川崎市のコンテンツ産業振興事業の一環として開催されるセミナーの講師を務めます。ご興味のある方は是非お越しください。

今年はSNS運営の基礎から最新のトレンド、さらにワークショップや事例学習で実践のコツをつかんでいただくところまで3回シリーズで実施する予定です。しかも、行政の事業なので個別相談会までついてすべて無料!!でご参加いただけます。

詳しくは以下のリンクからご覧ください。

コンテンツ活用セミナー2016 ~SNS時代のコンテンツ活用術~

ご参加、お待ちしております!!